日本の冬の風物詩といえば、コタツにミカン。食べやすく、甘くておいしいだけでなく、ミカンは冬を健康に過ごすためにも良い効果があります。
ミカンに含まれる栄養素の中で、まず注目すべきはビタミンCです。ビタミンCはコラーゲンを生成するために必要な栄養素で、血管や軟骨などを健康に保つ働きがあります。肌のメラニン色素の生成を抑える作用があるため、日焼けやシミが気になる人にとっては大切なビタミンです。また、ビタミンCが持つ抗酸化作用により免疫細胞が活性化するため、風邪の予防にも効果的です。ビタミンCは水溶性で壊れやすいのですが、ミカンを薄皮ごと食べることによって、効率的に摂取することができます。
ミカンには、ペクチンという食物繊維も含まれています。ペクチンはミカンの薄皮の部分により多く含まれているので、やはり薄皮ごと食べるのがおすすめです。
また、ミカンのオレンジ色の素となる成分、カロテノイドの一種であるβクリプトキサンチンは、骨の代謝を促すことで骨粗鬆症を予防するほか、糖尿病や脂質異常症の予防にも役立つことが知られています。さらに近年、βクリプトキサンチンには抗がん作用があることも明らかになり、注目を集めています。
ついついおいしくてたくさん食べてしまうミカンですが、大人は1日2個くらいが適量とされています。ミカンに含まれる糖質は果物の中でも少ない方ですが、食べ過ぎに気をつけて、おいしく冬の健康を保ちましょう。